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ウィル・ボウエン著『もう、不満は言わない』(1)

ウィル・ボウエン著、高橋由紀子訳『もう、不満は言わない』サンマーク出版、2008.6.10初版、2008.9.30第9刷

カウンセリング講座の中で、おのころ心平先生の推薦図書でもあったのと、不満を言わないようになりたいと思い、この本を購入しました。

ウィル・ボウエン氏は、アメリカのキリスト教会の牧師です。

ボウエン氏の提唱する方法はとてもシンプルです。

①どちらかの腕にブレスレットをはめる。

②自分が、不平不満や人の悪口やゴシップを口にしているのに気づいたら、ブレスレットをもう一方の腕にはめ換えて、再スタートする。

③ブレスレットをはめている人が不平を言うのを耳にしたら、はめ換えるように言ってもいい。しかし、それをするなら、まず自分がはめ換える。

④それをずっと続ける。21日間はめ換えずにいられるまでには、たいてい何か月もかかる。平均では4ケ月から8ヶ月。

不平不満を言わないで過ごすのは、そんなにたいへんなことかな?とも思いましたが、この本にある著者の体験や周囲の人々の話を読むと、確かに、相当努力しないと難しいことが分かります。

たとえば、天気が雨であったり、体調が優れなかったりということでも、つい不満を口にしてしまうからです。

まず、不満を口にしていることに気づくことから始まると言って良いでしょう。

仲間同士で不平不満を話題にすると、話が盛り上がることが多いですので、その時は巻き込まれないように特に注意が必要です。

不満を一つ言うと、気に入らない点を次々芋づる式に思いついてしまい、不満が増幅される方向に向かいます。

確かに、以前の職場で理不尽な上司に対する不満を同僚と話していたとき、その時は気分が晴れたような思いもありましたが、発展的な行為ではなかったと思います。

ボウエン氏のアドバイスは、「トラブルに注目をするのではなく、その向こうの解決状態に着目するのです。そのほうが早く望みがなかうし、その間幸せでいられます。」というものです。

言い換えると、怒りを発散するのではなく、事実から考察し、解決の方向へ向かう努力をしましょうということだと思います。

感情の「処理」をする必要があるときの言い方は次のようになります。

「予想もしなかったことで、悲しくなったよ。」

「君がそういうことをすると、私は腹が立つんだ。」

自分の解釈を加えず、自分の気持ちを誰かに伝える言い方です。

感情の表現は、次のようなものがあります。

・かっとなった。

・悲しかった。

・嬉しかった。

・幸せだった。

・腹が立った。

・恐怖を感じた。

・楽しかった。

さらに、不満を言わないだけでなく、自分の人生をこうしたい、こんなことが起こるといい、ということをいっぱい口に出すことをボウエン氏は推奨しています。

今日から早速、挑戦したいと思います。

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