2021.1.23朝日新聞朝刊、「耕論 すり減る官僚たち」より。
元厚労相官僚の千正康裕氏の記事によると、
「内閣人事局のまとめでは、2019年度の20代総合職(キャリア)の自己都合退職者数は、6年前の4倍以上。長時間労働で心身をすり減らしている。」
私は、かつて建設コンサルタント会社で官公庁関連の調査業務をしていましたが、退職して10年近く経ちます。
その時もキャリアの方々は長時間労働だと思っていましたが、「働き方改革」どころか、さらに悪化していることに驚きました。
高い志をもって公務員を目指し、難関試験に合格し、入庁したキャリアの人たちを長時間労働で退職に向かわせてしまうことは、個人の人生にとっても、国民にとっても損失です。
業務の見直しをして、本来の仕事に注力してもらうには、まったく新しい視点から根本的に改革しなければ難しいかもしれません。
また、官公庁に限らず、一般企業でも長時間労働から抜け出せない場合も多いと思います。
そのような職場に就き、周囲に巻き込まれてしまうと、身体を壊したり、精神的に追い詰められてしまうケースが多くなります。
自分の領域とやるべき方向性を見失わず、時には断る勇気を強く持つことが必要だと感じました。
20代の若者は、就職活動中の社会貢献に対する“思い”を大切にして欲しいし、また、その“思い”を叶えられる組織になれば、発展するはずです。