柚子のキャリア・コンサルティングルーム

他人の価値観から逃れる

2020.11.25NHK番組「あさイチ」で「女性のひきこもり」について特集をしていました。

40歳から64歳までのひきこもりの人は全国で61万人以上いて、23%が女性、77%が男性で、女性の方が少ないように見えます。

しかしながら、近年増えている傾向にあるのと、女性の場合は見逃されやすいので、注意が必要ということでした。

ひきこもりの定義は、近所のコンビニや趣味の用事のときだけ外出し、自宅からほとんど出ない状態が6ヶ月以上続く状態と番組では説明していました。

趣味の用事で外出していても、ひきこもりと定義されるのかと思いましたが、本人が「他人の視線が怖い」「自分は何もできないと劣等感に苛まれる」といった悩みや心情を抱えながら、家から出ることを苦痛と感じている状態と理解しました。

家事のことをやっていると、いつの間にか買い物以外に外出していない日々というのは存在するので、それが自分にとって苦痛に感じないのであれば、ひきこもりではないのです。

女性がひきこもりになるきっかけは、人間関係(近所づきあい、ママ友、パワハラ、セクハラ、いじめ)、退職、介護、病気や障害、性被害など様々です。

なかでも、「女性はこうあるべき」という価値観に苦しんでいる人が多いようです。

「こうあるべき」という価値観は、味方になってくれるはずの家族からも押し付けられるので、ますます苦しくなってしまうのだと思います。

私自身を振り返ってみますと、結婚後、不妊期間が長かったのですが、知り合いから「子供はまだなの?」と聞かれたり、職場では「子供をつくらないで、そんなに仕事が楽しいのか」と言った今ではパワハラと思われる心無い言葉に傷つきました。

また、実家に帰れば、「同級生の○○ちゃんは3人目が生まれたらしい。」といった内容のことをほとんど毎回母親から聞かされ、「孫はまだか」の圧力をかけられ続けていました。

親しみを込めた会話だったのかもしれませんが、人に会う度に何度も言われるのが辛く、会社を辞めた理由の一つになりました。

会社を辞めた後、私は通信教育の大学に編入したため、自宅で一人勉強していました。

一人でコツコツ勉強するのは、忍耐力が必要で、スクーリングがあったので救われましたが、ひきこもりの可能性はあったかもしれないと、今日の番組を見て思いました。

どんなに明るく前向きに生きてきた人も、何かのきっかけで誰でもひきこもりになる可能性はあると思います。

そのようにならないためにも、他人がもっともらしく価値観を押し付けてきても、自分自身で「自分が頑張っていることを認めること」が大切です。

また、家族がひきこもりになった場合も、他人からどのように思われるかという事は考えず、本人の気持ちを第一に尊重して欲しいと思います。

ひきこもり地域支援センターや、ひきこもり女子会があるようです。気軽に相談すると気持ちが楽になると思います。

それから、そのようなときこそ、カウンセラーと話しをしてください。出かけるのが難しかったら、まずは電話して、押し付けられた価値観から逃れましょう。

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