JCDA(日本キャリア開発協会)が開発した自己探索ツール、『 人生すごろく「金の糸」~golden thread~』を使っての研修に参加しました。
「金の糸」とは、マーク・L・サビカスの「キャリア構築理論」で呼ばれているもので、「ありたい自分につながるもの」を表しています。
その「金の糸」を見つけることによって、「バラバラに見えていた過去の出来事は、今の自分につながっているんだ」と肯定的に意味づけすることができます。
さらに、将来に向けても前向きに考え、自分の軸に沿ったキャリアの方向性を描きやすくなります。
『人生すごろく「金の糸」』は、京都産業大学の学生たちが原案を考案したこともあって、年齢問わず親しみやすいツールとなっています。
人生すごろく「金の糸」は、3人か4人で行います。盤は大きく4つの領域<小学校、中学校、高校、大学>に分かれています。小学校入学から大学卒業まで、年代を追って過去から現在、未来へと進むようにできています。
ゲームの進め方は、一般のすごろくと同じ要領です。コマは1つだけで、全員が共通のコマを使います。サイコロを振って、コマが止まったマスに書いてある問いに、グループ内で順番に答えます。
たとえば、小学校の領域には「当時、流行っていた遊びは?」「小学校時代でやり直したいことは?」などのマスがあります。
その質問に答えるので、小学校時代のことを思い出すきっかけになります。
そして、グループ内の他の人からは、「どうして?」「そのときどう感じた?」といった質問をしてもらい、そのエピソードについて深く考えます。
「自分は、よく○○で遊んでいたけれど、どんなところが好きだったのかな。」などと自分に問いかける形になります。
また、他の参加者の話を聞くことで、さらに思い出したり、新しい発見があったりします。
自分が語ったことに対して、グループ内の参加者からフィードバックもありますので、今まで意識していなかった自分に気づくこともできます。
今回、私自身は「やり残したこと」と思っていたエピソードを話しましたが、グループの方からは「努力家」「頑張り屋」に感じるとフィードバックをもらって、意外な感じがしました。
さらに、人生すごろく「金の糸」では各学校の卒業ごとに振り返りシートに記入し、話した内容を整理し、自己の探索を深めていきます。
人生すごろく「金の糸」のゴールは、自分の「金の糸」=「ありたい自分につながるもの」を見つけることです。
「金の糸」は、自分自身の視点の軸であると同時に、周囲(環境・社会)をどう見ているかという視点の軸でもあります。
たとえば、努力を大事にして、自分は努力をする人間だと思っている人は、成功した人を評価するときには、努力をしたから成功したのだと捉えるのです。
過去の自分を客観視して整理することで、自分が周囲に対し、どこに価値を置いて見ているか気づくこともできます。
このゲームは、3人~4人でやることで、楽しく過去を振り返ることができると感じました。
すごろくのマスに書かれている質問は、カウンセリングにも参考になりますし、自分史を書く時にも参考になると思いました。
ご参考までに、人生すごろく「金の糸」購入は下記、JCDAのサイトからお申込み頂けます。https://www.j-cda.jp/jcda_teaching_materials.html